2018/10/11
牧阿佐美バレヱ団「白鳥の湖」
9月29日、文京シビックホールで行われた、牧阿佐美バレヱ団の白鳥の湖を観に行ってきました。
牧阿佐美バレヱ団の白鳥の湖は、自分が同バレエ団に入団した18の頃から引退するまでの12年間、ずっと出演してきたため、非常に思い出深く、心身に染み付いている作品です。
引退してから、この作品を客観的に観たいとずっと思っていました。娘達が成長しお留守番が出来るようになり、ようやく観に行くことが出来ました。
主役は青山季可ちゃんと菊池研くん。
共に長年一緒に舞台に立ってきたとても大切な仲間で、やはり舞台での輝き、主役のオーラが素晴らしかったです。
白鳥の湖と言えば、2幕と4幕、白鳥の湖で最も有名な曲で、白鳥達が踊る場面、全員がひとつになって魅せるコールドバレエ。
顔、腕、足の位置、腕や脚の動かすスピード、脚を上げる高さ等、一分の狂いもなく揃えていくこと、そんな過酷な訓練をしていた頃を思い出しました。
加えて2幕と4幕は、湖のほとりのシーンなので舞台が薄暗く青白い照明の為、舞台に出る直前の精神状態ときたら、、、今でも出の曲を聴いただけでドキドキしてしまいます。
白鳥の湖のラスト(4幕)は、悲劇だったりハッピーエンドだったり、そのバレエ団によって違うようですが、牧阿佐美バレヱ団の白鳥の湖は悲劇です。
悪魔ロッドバルトの呪いを解くため、オデット姫が死を覚悟して崖から飛び降り、それを追ってジークフリード王子も崖から飛び降り、その愛の力がロッドバルトを滅ぼし、オデットとジークフリードはあの世で結ばれるという設定です。
私はこの牧阿佐美バレヱ団の4幕が大好きです。曲も白鳥達の構成も素晴らしいです。音楽と白鳥達がひとつになる感覚、その一体感は踊っている時に何とも言えない心地良いものでした。
今回は客観的に舞台を観て、あー外から見るとこんな構成で、こんなふうになるんだと新たな発見がありました。私はバレエ団入団当初から団の公演にはずっと出演していたので、こんなにじっくり客観的に白鳥の湖の舞台を観るのは初めてでした。
非常に新鮮で、それでいてとても懐かしく、しばらく白鳥の湖の舞台の余韻に浸ってしまってなかなか抜けられませんでした。
終演後は、季可ちゃんや、長く指導してくださっていた先生方や、一緒に舞台に立っていた仲間たちに会うことが出来ました。
牧阿佐美バレヱ団の舞台を観たり、先生方や仲間たちに会うと、やはりここが私のホームタウンだなぁと感じます。私はここが大好きです。
現役を引退して9年になるので、今バレエ団で現役で踊っている方達の過半数以上は知らない方ばかりで、少し寂しい気持ちもありますが、私のホームタウンであることは変わらないし、これからも、牧阿佐美バレヱ団の舞台を沢山観に行きたいと思います。